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「そうそう。その通りだった。」
間違ってもこれからはこういう風に覚えてはいけません。
空一です。
絵を描いてはいけない。絵に集中して覚えないぞ!

はい。
やっとテストから解放されました!
わーい。
ということで友達から「蟲師」を借りました。
まだ四巻までしか見てませんが。
一つの話がドストライク。
涙腺崩壊しました。
うわあああ!
なっ!こ、こんなに私漫画読んで涙したことないよ!
涙もろいが、こんな二時間たってもまだ頭が痛くなるなんて!
いやぁ、良かったです!
めっちゃ感動!
今日はそれに
その友達から借りた某蝙蝠ヒーローのリターンズを見て、
違う友達から北欧の本借りて…擬人化な本。
いやぁ、楽しいね。
充実しました。
そして、
この前から作っていた小説一つ此処におきます。
はじめに言います。
焼き芋が、喰いたかった。
ということで、焼き芋な話です。



今回は、少し長い浦アロ(いや浦+アロか)です。




カラン、コロン。
  カラン、コロン。




住宅地に響き渡るその音は、固いコンクリートによって一層、
音色のように気配を隠す事なく聞こえる。
風が吹けば、衣が空気を叩くような音がし、
帽子が風に乗りたいと言わんばかりにふわりと浮かぶ。
浮かび上がるその帽子を、おっと。そう言って押さえる。
「あらら、風が今日はありますか。」
衣を翻す程の強風が住宅街を吹き抜ける。
自分の周りも例外なく吹き抜けて纏わり付きたいと風が言う。
軽やかに舞い上がって、
その先にはこの世界の外灯によって星一つ見えない漆黒の空、
そしてぽかりと浮かぶ輝かしい望月。
「今夜は満月ですね。綺麗だと思いませんか?」

カラン、コロン。

後ろからカツ、カツ。

二つの靴音が響く住宅街。
その音は一回もずれる事なく一緒に鳴ってしまうので後ろの音は聞き取りづらい。
しかし、確かにそこに人はいる。
ふわりふわりと衣服が浮かび、衣同士で擦れる音が微かに鳴る。
そのはずなのに聞こえない。下駄の音が掻き消していた。
「…そうか…」
後ろの男は無愛想にただ一言。そんな事を言う。
白色とよもぎ色のストライプ帽子は
陽気な持ち主の手によって頭に深く収められ、
つばによって持ち主の目を隠す。
二人の男、
よもぎ色の着物に黒い羽織りを着た陽気な男が前を歩き、
異国異時代の立て襟の服を着ている濡れ烏色の髪の男が後ろを歩く。
ひよこのように付いてくる男、その瞳は青みがかった灰色の目。
光りはない。
月の光りも見えてないのではと思う程、彼は無関心だった。
これも、あの人と比較するのが悪いのだろうか。
彼が心ない物に見えてしまう。
あの、太陽のような男に比べれば、しょうがないのだが。
「…浦原。」
その男は二三歩後ろを歩いていたはずだったが、
いつの間にか何歩も後ろにいた。
「なんですか?」
「…喰いたい。」
もくもくと煙を上げているトラックには沢山のヤキイモ。
聞き慣れたメロディーが響いていた。
そうか、花より団子という言葉が彼には似合う。
「先程から、香ばしい。これは、美味い匂いだ。」
「…。」
カランコロン、カランコロン。
近付けば、彼が一点を見つめていた。
ヤキイモ、意外にも小ぶりの物を見つめていた。
「…この芋だ。親父、それをくれ。」
「ちょっと…まだ、言ってないんですが…」
「虚圏には、ない。海燕の記憶にはあって、美味そうに喰っていたのを思い出した。」
「…全く。まぁ、百円。後で請求しますから。」
「…。」
ほくほくと白い湯気が立つ。
新聞紙に巻かれたヤキイモを見つめ、皮を取らずに小さい口で噛り付く。
あちっと小さな声で呟いて口を離した後にもう一度噛り付いた。
「…美味い…これは、美味いぞ。浦原。」
敵襲の警戒が解れたかのような朗らかな微笑み。
子供のような罪なき者の顔をしている。
金色の光を放つサツマイモ。紫の皮に囲まれて、太陽のような…。
「お前も、喰ってみろ。オレの目に狂いはない。美味いぞ。」
「…はぁ。」
噛り付くと、確かに甘くて熱くて、口の中で広がっていく。
前の時も、同じ体験をした。
落ち葉が積もる季節。
いきなりあの人が十二番隊に来た。
眠気が襲ってくる中でも研究をしていたあたしに、へらへら笑いながらヤキイモを差し出して、
『ほら、お前の分も』
の一言を言ってくれた。
その時は、笑っていたのだろうか。
自然と笑みを浮かべていた。
「…美味いか。そうか。」
遠いようで、
遠くない存在。
へらっと笑うその顔は、木漏れ日様に優しかった。
あの温かみがあったのだった。
この男が意識をしているのかは知らないが、確かにある日の彼と同じ顔。
「これは虚圏にも、欲しいな。あとかき氷とか花火とか…あぁ、季節が欲しい。それから…」
彼は、悲しげにこちらを見つめた。
また、光の射る事のない目になっている。
金色の実に歯を立て噛み締めるように、
または考えを纏めるように口に長く含む。
それを飲み込み、息を吐いて何秒か。
「…浦原。が、いればいい。」
いきなり、また輝かしい目となり見つめる。
純粋な言葉、耳の中で反響して頭に届いていく。
「…はい…?」
「大好きだ。海燕の経験としてだとも思っていた。だが、何回考えてもやっぱり好きだ。だから大好きだ。」
何食わぬ顔でそんな事をあっさりと言った。
さぞ当たり前のように言った。
こちらがどんな風に思うのか分かっているのだろうか。
やっぱり似ている。
太陽とまでいかない。
彼は静かに微笑み、どこか陰のある言動をするのだから。
そう、これを例えるなら。
「…浦原。」
「なんでしょう。」
「…満月は、綺麗か?」
「はい。今日は一層と綺麗ですよ。」
まるで、心を読まれたかのような発言。
彼はサツマイモに噛り付き、月を見た。
彼はまた噛り付きあたしを見て言った。
「そうだな。今日のサツマイモも一層甘い。」





はい。
久々に書き上げたー。
いやぁ、この二人は和やかで落ち着きます。
アロニロ、現世旅行中。
焼き芋、食べたくて食べたくて書いていたものです。
そしたら、途中で「二人で一つのもの食べてるって可愛いよね!」
ってなりまして、さらに「温かいもの二人で食べてて、体をぴとってやったら可愛い。パシャーリしたい!」って思ってました。
海燕殿は、秋になるとみんなを呼んで焼き芋作ってそうです。
「ほらーこれ焼けたぞー。都が焼いてるから味に保障はあるぜ。」
そう言いながら色々な人に渡していく。
で、その記憶をみたアロニロがいいなぁーってなっている。
焼き芋って美味いのか?へー。
虚圏には枯れ木しかありませんからねぇ。
落ち葉はないので…

なんとなく、
浦原さんとのアロニロは子供なイメージ。
海燕より若干、子供。いや、少しかけてる感じです。
なんか、一般知識がない感じです。
で、何処か陰がありそう。海燕について深く深く考えてそうです。
「で、結果、浦原のところにいるのが一番良いという結果が出た。」
時に、海燕なら、こんな行動とるか?みたいに考えて
「お、おい。浦原、その、おはよう。」
「…無茶は、駄目ッスよ?全然顔、笑えてません。」
ってなる。けど、無意識だと海燕スマイルが出来る。
店の手伝いは、外の光が無理なので中で専業主婦な活動してます。
掃除、洗濯、飯づくり。
風呂、布団敷き、肩もみ。
それなりにやれる庶民派十刃。
でも、給料はありません。しょうがない。主婦だから。
たまに何かもらえる。
賞味期限の切れる前の駄菓子とかはめっちゃ喜ぶ。
「あ、あ、ありがとな!浦原!」
無意識海燕スマイルきたー!
いやぁ。
浦アロ書いてて楽しいです。
癒しを自家発電しました。
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